コールセンターシステムとは、主にコールセンターで利用されている、受電や発信業務を効率的にするためのシステムです。
例えば一つの電話番号から複数のオペレーターへの内線番号に着信を振り分けるための仕組みや、着信状況を把握するためのレポート機能、通話録音機能などをさします。この例に限らず、コールセンターで利用されているシステムであれば、それに該当するでしょう。
代表的なシステムは、PBX・CTI・IVR・CRMといったシステムが有名です。
この記事では、コールセンターシステム(PBX・CTI・IVR・CRM)とは何か、各システムの関係性をもとに簡単に分かりやすく解説しています。
はじめに

今日はちょっとマイナーな、コールセンターシステムについて解説していくぞ!

コールセンターで使われているシステムってことでいいのかな?
そもそもコールセンターにシステムって必要なの?

必要必要!ないと色々な問題が発生するぞ!

まず内線機能が使えないので、限られたオペレーターにしか繋げない。
電話の内容もかけている人の情報もわからないから、つながってからお客様の情報から問い合わせの情報まで聞いて、記録しておかないといけない・・・
管理者からしても、そのままだと管理のしようがないな。
電話がどれだけとれているのか、とれていないのだとすればどれだけ人を増やせばいいかわからないから、途方にくれてしまうぞ。

うう、こういう風に具体的に言われると、ちゃんとした仕組みがないと地獄のような職場になりそうだね・・・

コールセンターシステムの重要性がわかったところで、一般的なコールセンターでどういう風にシステムが使われているかを見ていこう!
登場人物紹介

まずはコールセンターでの業務の流れをする前に、登場人物を整理しておこう。

まずはイメージしやすいコールセンター勤務者のほうからだ。

コールセンターで勤務して電話をとっている人を、オペレーターと言うぞ。

ヘッドセットをつけている印象、確かにある!あれってパソコンに接続しているの?

パソコンのソフトで通話する場合と、電話機を使う場合があるな。

えっと、オペレーターさんから見たときのリーダーさんとか、課長さんとか、そうい人をイメージすればいいのかな?

そういうイメージでOKだ。管理者だからね、オペレーターさんがどれくらいの時間で通話を終えているだとか、コールセンターのどの時間にどれだけの着信があるかとか、そういう情報について知りたがっているぞ。

次はシステムの紹介だ。後で詳しく説明するので、イメージだけつかめばOKだぞ。

では、早速実際の着信の流れとシステムを紹介していこう!
着信の流れとシステム
この資料では、細かい部分をかなり割愛しています。
実際には音声系のデータと制御系のデータはわかれていたり、電話の信号をIPの信号に直したりと、インフラで通常のシステムと違う部分が多いです。
もし細かい部分の仕様について確認したい場合には、別途SIP通信についての資料をご確認いただくことをお勧めします。

まずお客様が電話をすると、「PBX」が電話がきたことを認識するぞ。
PBXは、Private Branch Exchangeという単語の略で、構内交換機という意味だ。
電話回線を集約し、内線番号に変換する機能を持っているぞ。
その関係で、着信と発信の制御も行っている。
PBXは各システムやオペレーターの情報を内線番号という情報で持っているぞ。

内線番号ってなに?

そこからか・・・内線番号は、その拠点の中のみで利用できる専用の電話番号だ。
ビジネス用の電話機だったりすると、外線(いわゆる電話番号)にかける場合と内線番号にかける場合を切り替える機能がついていたりするぞ。

ほーん、そういう機能があるんだ。

(だ、大丈夫かな・・・)

そうすると次は、PBXはCTIに対して、どこにつなげばいいか、判断を仰ぎにいくぞ。

CTIは頭脳って書いてあったね。
PBXの上司みたいな感じなんだね。

そうだ。今回の場合は、IVRにつなぐようにCTIが回答したとする。

IVRは・・・アナウンスを流す役割だっけ?

そうそう。
IVRは、Interactive Voice Responseという単語の略で、
コンピュータによる音声自動応答システムを指す。
着信した電話を事前に分類して適切なチームに着信するようにしたり、
営業時間外にも電話応対を行うことができるようになる。

PBXはその指示を受けて、IVRとお客様をつなぐぞ。

アナウンスって私も聞いたことあるかも?

ここでは事前にIVRに設定しておいたアナウンスが流れるようになっているぞ。
今回の場合には料金の場合には①、それ以外の場合には②だな。

IVRは押された番号の情報をCTIに連携するぞ。

IVRのアナウンスが終わった後にどこにつなぐかは、PBXがまたCTIに聞きに行くぞ。

今度はIVRが回答した情報があるから、それをもとに料金が得意なオペレーターにつなぐように指示するのね!

それで最後に、PBXがお客様とオペレーターを接続するぞ。
これでお客様とオペレーターの通話が開始されるというわけだ。

こんなにやり取りがあるんだね
・・・けど電話したときにこんなに待ったかな?

アナウンスの時間を除いて、多分このやり取り自体は長くても1~2秒くらいじゃないかな?

ちなみに最後に通話と同時にCRMがオペレーターのパソコン画面にお客様の情報を表示するぞ。

CRMはこの中だと、あんまり重要じゃないのかな?

いやいやいや!
今回は着信の流れに注目して資料を作っているからそう見えるけどね。
実際にはオペレーター目線だとCRMの機能をフルに活用して仕事をしているよ。

最後に、CTIが管理する情報についてだ。
カスタマーセンターにとって大事なことって何だと思う?

うーん、お客様をお待たせしないようにすることかな?

その通り!単純に考えると、人員をたくさん配備すればいいんだけど、そうすると場合によっては無駄に人を配置しちゃうかもしれないよね。

なるほど・・・
確かにすごい暇なカスタマーセンターになっちゃうとお客様を待たせることはないけど、その分人件費は多く払うことになっちゃうのか・・・
むずかしいね。

通話の音声記録は主に品質向上のため、レポートに蓄積される情報は主に「オペレーターの生産性」や「全体の入電数」の把握につながるぞ。
具体的には以下のような情報がとれることが多いな。
AHT:Average Hundling Time
ATT:Average Talking Time
ACW:After Call Work

うわぁ、こういう感じで細かく見れるんだ・・・

この数字が各オペレーターごと、日ごとにとれているから、集計することで月単位でとれる受電数も推測することもできるぞ。

あ、なるほど。それでシフトの作成とかに役立てたりできる?
例えば成績がいい人は月末とかに多く出てもらったりとか・・・

そういうことだ。カスタマーセンターは人件費がコストの大半を占めるからな。そこらへんはシビアにやっているぞ!
まとめ

今日はなじみが薄いであろう、コールセンターのシステムについて解説してみたぞ!

全然知らないシステムだったけど、
裏側を見れてすっごく勉強になったよ!
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